真珠ってどうやって出来るの?
真珠は貝の中で作られる。しかし、どういう仕組みで光沢のある真珠が出来るのだろう?どれくらいの期間で出来るのか?どれくらいの量が摂れるのか?一緒に見ていこう。
ディアボロ先生!真珠ってどうやって出来るの?
真珠は貝のお腹の中に核というものと外套膜(がいとうまく:貝の貝ひもの部分)を入れて、1年から2年養殖して出来るんだよ。
真珠を作るための核とは・・・淡水の二枚貝の貝殻を小さくカットして丸く形成したもの
貝のお腹の中に?そんな事したら貝が死んじゃうんじゃないの?
中には死んでしまう貝もいるよ。半分くらいはその手術や養殖中に死んでしまうんだよ。
え〜!そんなに死んじゃうの?じゃあすごい大変な作業なんだね!
養殖貝の種類
養殖貝の種類だけど、日本で一番多いのは「アコヤガイ」だね。他には「シロチョウガイ」「クロチョウガイ」「マベガイ」「アワビ」「イケチョウガイ」などがあるよ。
アワビだけ知ってる〜!アワビも真珠を作れるんだね!
貝殻の内側に光沢がある貝なら、真珠を作る事が出来るんだよ。ちなみに「アワビ」と「マベガイ」は半円真珠と言って、真丸の真珠じゃなくて、ちょうど更待月(ふけまつづき:毎月20日くらいのお月様の形)のような形の真珠が出来るよ。これを半円真珠って言うんだ。
そんな真珠もあるんだ〜!全然知らなかったな!
自然に真珠が出来る確率は10,000分の1
宝石として売られている真珠は全て養殖だけど、まれに天然の真珠が見つかる事があるんだよ。その確率は10,000分の1と言われている。
じゃあ、お店で買った貝を開けたら真珠が見つかる事があるの!?
そうだよ。すごい確率は低いけどね。それに養殖のものと違って綺麗な丸じゃなかったり、形が歪(いびつ:形がゆがんで正常ではない様)がほとんどだね。
じゃあ売り物にはならないんだね〜。残念。
貝の中に入れる真珠の数は核の大きさによる
養殖で作られる真珠だけど、貝のお腹の中に入れる核の大きさによって決まるんだ。小さい核(5mm以下)なら2つか3つは核をお腹の中に入れれるけど、それ以上になると1つしか入れられない。
貝にとっては異物だもんね〜。
真珠が出来るまで
真珠が出来るまでにすごい時間がかかるんだね〜。
まずは真珠を作ってくれる貝を育てるところからだし、貝が健康に生きて行けるように、フジツボなどの付着物を一つ一つ掃除してあげたり、冬になったら暖かい海にお引越しさせてあげたりと、手間隙かけて育ててやっと綺麗な真珠が出来るんだね。
それでも多くの貝が死んじゃうんだよね。本当に大変な仕事だね。
真珠の偽物を見分ける方法
真珠に似せた模造品があるんだけど、プラスチック玉に化学染料を塗布すると真珠によく似たものが出来るんだ。これは模造真珠と言って、雑貨屋さんなんかで売っていたりする。
僕にもその模造真珠と本物の真珠を見分けられるかな?
本物の真珠は表面が指紋のようになっていてザラザラしてるんだけど、普通に触ってもツルツルしているように感じる。だけど、本物同士をこすり合わせるとザラザラしたのが分かるよ。模造真珠は表面が本当にツルツルしているから、こすり合わせると本物と違ってザラザラした感じはなく、やっぱりツルツルしてるんだ。本物の真珠と模造真珠の両方を持っていればその違いは分かりやすいね。
ママの真珠のネックレスで試してみるよ!
本物の真珠はこすり合わせると少し傷がついてしまうから、ネックレスで試す場合は、つけた時に首の後ろにくる真珠同士で試した方が良いよ。
日本の養殖真珠を成功させた『ミキモト』
日本の養殖真珠っているから行っているの?
明治26年に御木本幸吉という人が世界で初めて養殖真珠を成功させたんだよ。
日本が世界で初めてなの!すごいね!
そうだね。元々うどん屋さんだった御木本幸吉さんが苦労して養殖真珠を成功させ、今では真珠の輸出で日本に多くの貢献をしているんだ。冠婚葬祭で女性のジュエリーとして真珠が一般化されたのは御木本幸吉さんのおかげだね。「世界中の女性を真珠で飾りたい」という御木本幸吉さんの思いは、今実現しているんだよね。
多くの失敗をしても、努力し続けた御木本幸吉さんは素晴らしい人だね!
どんな事でも諦めなければいつかは成功するかもしれない。しかし、すぐに諦めてしまえばほとんどの成功できない。多くの成功者と言われる人のメンタルには、共通して「自分なら出来る」という思考があると言われています。それはすぐにではなくても、いつか絶対成功させてやるという、忍耐強さを表しているのかもしれません。御木本幸吉氏の功績もそういったメンタルに支えられていたのかもしれません。
そんな御木本幸吉氏の歴史から、真珠の出来る仕組みや、装飾品としての真珠を詳しく知りたい方は、「ミキモト真珠島」へ行ってみてはいかがでしょうか。実際に見て話を聞くと、また違った感覚、多くの知識を得られるはずです。