発泡スチロールってどうやって出来る?

スーパーで買い物をすれば必ず目に付く発泡スチロール。この発泡スチロールってそもそも何から出来ているのか?リサイクル可能なのか?様々な場所で活躍する発泡スチロールを一緒に見ていこう。

マー君
マー君

ディアボロ先生!発泡スチロールってママがスーパで買い物をしてきたときに、お肉とかお魚を入れてるトレーのことでしょ?発泡って何?それにスチロールって何?

そうだね。お肉やお魚を入れているのは発泡スチロールのトレーだね。まず、発泡とは泡が出ることを意味しているよ。そして、スチロールとはスチレンとも言って、無色で引火性(いんかせい:燃える性質がある)液体なんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

発泡スチロールの原料は2%だけ。残りは空気。

マー君
マー君

じゃあ、発泡スチロールはスチレンが泡立ったものってこと?

そういうことだね。スチレンはポリスチレンの原料にもなるんだけど、このポリスチレンが小さなビーズ状にしたもの(ペレット)を高温で発泡させると発泡スチロールが出来るんだ。ちなみに発泡した際に空気98%を含むから、発泡スチロールは原料が2%だけ。残りは全て空気なんだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

すご〜い!だからあんなに軽いんだね!

発泡スチロールはエコ?

そうだね。発泡スチロールの原料は石油なんだ。だけど、発泡スチロールはリサイクル出来るから、今世界的に進められている低炭素社会や、循環型社会に必要なものだと言えるね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

使っているものは石油だけど、リサイクル出来るんだね!軽くて便利でリサイクル出来るのか!発泡スチロールは万能だね!

そうだね。様々な場面で利用されているからしっかりリサイクルの意識を持っていれば何度も利用できるね。すべてのものに言えるけど、そうやって再利用できるものを生み出していくことが持続可能な発展につながるね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

持続可能な発展とは・・・1987年に国連内の【環境と開発に関する世界委員会】の中で打ち出した環境問題への取組みの基調となる概念。「将来の世代が自らのニーズを充足する能力を損なうことなく、現在の世代のニーズを満たすような発展の」のこと。

マー君
マー君

僕たちの世代で好き勝手に環境のことを考えずに人間生活の発展を進めていくと、次の世代に迷惑かけちゃうってことだね!だから僕たちは未来に責任を持たないといけない。発展と同時に環境のことも一緒に考えていかなきゃいけないね!

発泡スチロールのリサイクル

マー君
マー君

使い終わった発泡スチロールのトレーが、新品のトレーになった!こういう風にリサイクルが出来たら、ずっと石油を使わなく済むね!

アルミ缶のリサイクルの話もそうだけど、資源は限られているから、今あるものをちゃんと元に戻して使い続けるという考え方は大事だね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

リサイクルが全てエコなのか?

マー君
マー君

だけどディアボロ先生!リサイクル工場って大きな機械がいっぱいあって、ものすごい電気を使っているよね。電気は発電所で作ってるんでしょ?今日本では石炭、石油、天然ガスとかが発電につかわれていたよね?じゃあせっかくリサイクルしても、そのリサイクルをすることで石油が別のところで使われていたり、別もものを燃やすことでCO2が大気中に増えていってしまわないかな?

その通りだね。簡単に目の前のものを見て簡単にエコだと考えない視点は非常に重要だね。マー君の言う通り、リサイクル工場での電力消費や輸送時のガソリン(石油)の消費は決して無視できない。現時点でそういったところに石油やCO2排出リスクがあるのは事実だから、今後発電に関しても再生可能エネルギー利用を進めていかなければならない。そして、ここに関しては地球温暖化の話の時に説明があった、再生可能エネルギーの発電効率の向上が課題なんだ。こういった研究は世界的に進めていかないといけないね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

なるほどね!リサイクルと同時に再生可能エルルギーによる発電はセットで進めていかないといけないんだね!

発泡スチロールが重宝(ちょうほう)される訳

マー君
マー君

それにしても発泡スチロールっていろんなところで見かけるな〜!この前、お家に僕のパソコンが届いたんだけど、段ボールを開けると発泡スチロールで囲まれてたんだ。あれってクッションのために使ってるんだよね?

そうだね。発泡スチロールは98%が空気だったね。だから衝撃を吸収する力があるんだ。発泡スチロールは緩衝剤(かんしょうざい:衝撃を和らげるもの)としてよく使われているね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

緩衝剤か〜!電化製品を買ったらほとんど発泡スチロールがついてくるもんね!他に便利なところってあるの?

他には断熱性(だんねつせい:外部との間に熱のやりとりがないこと)が優れているね。だから住宅の壁や天井、床などに断熱材として使われていたりするよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そうなんだ!それは知らなかったな!どうして熱を通しにくいの?

冬にたくさん服を着込むでしょ?1枚より2枚、2枚より3枚と着る服の数が増えるとそれだけ空気の層が増えるんだ。空気の層が多いほど熱は伝わりにくくなるんだ。毛布が暖かいのは毛布自体が暖かい訳じゃなくて、毛布が作るの空気の層が熱を伝わりにくくさせているんだよ。発泡スチロールはペレットが発泡した集まりだから空気の層がたくさんある。だから熱を通しにくく断熱剤といてよく使われているんだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

発泡スチロールの性質が上手く活かされているんだね!

他には軽いし水を通さないから、やっぱりおなじみの食品のトレーに使われているよね。発泡スチロールの用途のほとんどは食品のトレー、次に緩衝剤、そして建築や土木の現場で使われているようだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

いろんなところで大活躍だね!

発泡スチロールはリサイクルが出来ますが、マー君の言うように、リサイクルに必要な資源、そしてそれらを使用した後に出るCO2は無視できません。もちろんどんどん新しいものと入れ替えていくことが解決にもなりません。リサイクルを進めていくことと再生可能エネルギー利用の推進は車の両輪のように共に進めていかなければならない課題だと思います。

西 友広
  • 西 友広
  • 趣味:映画鑑賞(ジャンル問わず)
       山登り