なぜ権力の暴走を擁護するのか?①

ネットではどうして発言が過激になりやすいのか。一部を切り取って批判するという事も起こる。「桜を見る会」が権力の暴走であるという前提で、その権力の暴走を批判する者たちへの批判はなぜ起こるのかを考察したい。今回はその考察の前に桜を見る会のおさらいをする回である。

桜を見る会の選考基準は誰も分からない

マー君
マー君

ディアボロ先生!桜を見る会って何?ノーベル賞を受賞したすごい人とかが呼ばれる会?国民栄誉賞みたいなもの?

「各界において功績、功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労するため」というのが目的で皇族や外国の大使、国会議員、文化、芸能、スポーツなど各界の功労者が招かれているんだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

なにか基準みたいなのはあるの?

それがなかったから問題になっているんだよ。招待状を受けた人の中には、安倍総理の昭恵夫人とは総理公邸で行われた地域活性化の討論会で出会っただけという人もいて、本人ですらなぜ招待状が来たのかわかっていない。それに安倍総理の地元の支援者は毎年招待されていた事がわかっているし、選考基準があいまいでその規模があまりにも大きい。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

支援者ってだけで呼んじゃったら、功労者って総理にとっての功労者ってことになってしまわない?

桜を見る会は酒類、菓子、食事が振る舞われるから、供応(きょうおう:酒食を共にして他人をもてなす事)接待をしていることになる。だから、マー君の言うように、もし総理の意向でそういう判断をしたとすれば公職選挙法の買収及び利害誘導罪に当たる可能性があるね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

桜を見る会の選考ってそう考えるととても難しいね!だって、基準を作る自体大変だし、世の中には頑張ってる人たくさんいるよね!それに功労者って目に見える何か世界で認められた賞をもらった人とか、発明した人とかはわかりやすいけど、そうじゃなかったらあとはどう決めて良いか分からないもんね!テレビに出てるから功労者っていうのも違うしね!

そうだね。今回の件は明らかに問題がありそうだけど、そもそも各界の功労者を1万人以上集めようと思ったら、それは誰がどう選んでいようと管理しきれないし、それこそそんな管理に時間かけてる意味があるのかなってなっちゃうね。ちなみにそもそもの桜を見る会は、各界の功労者を慰労する為にあったんじゃないんだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

どういう行事だったの?

桜を見る会はもともと皇室主催の行事

桜を見る会が行われる新宿御苑(しんじゅくぎょえん)だけど、昭和24年(1949年)5月21日に「国民公園新宿御苑」として一般に開放されるまでは、一般人の入場は出来なかったんだ。戦前の桜を見る会は「観桜会」という名前で、皇室主催のイベントで国際親善を目的としていた。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

へ〜!主催は天皇だった上に目的も違うんだね!

でも日中戦争が勃発していたから、中止されることになって、戦後の1952年に当時の吉田茂首相が桜を見る会を総理大臣主催のイベントとして復活させたんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そこから皇室主催から総理大臣主催に変わったんだね!

そうだね。だけど、みんな知っていると思うんだけど、今行っている桜を見る会は「各界において功績、功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労するため」という目的があったんだけど、こういうイベントって他にもあったよね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

園遊会と桜を見る会

マー君
マー君

あっ!天皇皇后両陛下がみんなとお話しする会をテレビで見た事あるよ!あれのこと?

そうだよ。園遊会っていうんだ。園遊会は「衆・参両院の議長・副議長・議員、内閣総理大臣・国務大臣、最高裁判所長官・判事、その他の認証官など立法・行政・司法各機関の要人、都道府県の知事・議会議長、市町村の長・議会議長、各界功績者とそれぞれの配偶者約2,000人が招かれる」というイベントだね。その時に天皇皇后両陛下と交流できる。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

こっちも各界の功績者が呼ばれるけど、園遊会の方が参加者が少ないね。

そうだね。第二次安倍内閣発足から桜を見る会はどんどん規模が大きくなって、2019年は1万8000人を超える人が招待された。支出額も5,000万円を超えている。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

皇室より大きいイベントをしてるんだね!

桜を見る会は伝統だから続けた方が良いという意見もあるんだけど、伝統っていつから始めたものなのか、どのように変わってきたのかを知った上で、本当に残すべきなのかを考えた方が良いね。そして、誰の為に行うイベントなのかを考えた時に、税金で行っている以上、国民が納得する答えと、その内容は明らかにしなければならない。国民すべての納得は難しくても、内容の開示は必要。これは民主主義であれは当然のこと。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

書類を捨てたらダメだよね。だれが参加してるか言えないって、功労者が参加してるんだから、みんな知っても問題ないと思うんだけどね〜。

園遊会だったらみんなテレビにも映ってるしね。隠さないといけない人がいるってどういうことか、とりあえずは分からないという事にしておいて、私たちが知ってはいけない情報があったとしたら、それはとても問題なはずだね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

桜を見る会の問題点は、こちらのサイトで今から詳細を説明する必要はないと思うので、そもそも桜を見る会はどういう経緯で始まったのかだけを大まかに説明しておいた。

今回は桜を見る会を批判するのが目的ではなく、そういった権力の暴走とも取れる様々な問題に対して、国民の中で問題視し、声を上げる人たちを批判する人たちの心理について考察するというのが趣旨である。

それは次回にまとめるとして、先に申し上げておくことは、様々な意見があり、論理的な抑制力の効いた発展的な議論は当然どのような場においてもなされるものであり、決して権力に対して批判的な声を批判すること全てを批判的な目線で考察するつもりはない。

批判をする者。批判の批判をする者どちらにも防衛規制が働き、目の前の問題を知性的に捉え判断しているように見えて、実際は自らの目の前の問題から置き換えがという現象が起こっている可能性がある。

これは私を含む全ての者の中にある無意識という世界に抑圧されているマイナスな情緒体験が、コップの容量を超える液体のように溢れ出すことによって、またはそうなりそうだと察知した無意識が意図的に防衛規制を働かせ、社会的な存在である一個人の社会性を保つべく起こり得るものだと私は思っている。

他人との関係を保つ為に他人との関係が悪化しそうな発言をしてしまう。それを考えることでネットの世界の中の社会性のない稚拙な発言がなぜ起こるのかが分かるのではないかと考えている。

次回はそんな防衛規制という無意識の働きと、ネットという世界の特性を、権力の暴走を擁護するという発言から読み解こうと思う。

西 友広
  • 西 友広
  • 趣味:映画鑑賞(ジャンル問わず)
       山登り