プラスチックごみ問題について

プラスチックごみの環境汚染が深刻な状況です。海洋プラスチックごみ問題では地球上のあらゆる場所からプラスチックごみが発見され、海洋生物にも深刻な問題を引き起こしています。さらにマイクロプラスチックごみは、海洋生物の体内に入り込み、それを食べる私たちにも影響を及ぼします。今回はそんなプラスチックについて一緒に見ていこう。

マー君
マー君

ディアボロ先生!海の生き物の体の中からプラスチックが見つかったってニュース見たんだんけど可哀想だったよ。食べ物だと勘違いして飲み込んじゃうんだって。プラスチックって栄養にならないの?一体プラスチックって何?

プラスチックは石油から作られた合成樹脂だよ。だから消化も吸収もできない。人間だけじゃなくて動物みんなだよ。だから、もしビニール袋(これも合成樹脂。プラスチックの一種)を呑(の)みこんだら、消化も吸収もできない。消化管を塞いでしまって死んでしまう鯨(くじら)などの海の生物がいるよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そうなんだ〜!プラスチックは石油から出来てるんだね!じゃあレジ袋もプラスチックだよね?レジ袋が有料になるって聞いたけど、それはプラスチックごみ問題の解決になるの?

レジ袋はプラスチックごみのたった2%程度

レジ袋の有料化は解決になる訳ではないけど、意味がない訳ではないよ。ちなみにレジ袋はプラスチックごみの2%程度だと言われている。それら全てが減る訳ではない。なぜなら、レジ袋を家に帰ったらすぐに捨てる家庭はほとんどなくて、ゴミ袋などの代わりに使ったりする。もしそれがなければ、他のビニール 袋を使うだろうね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

確かに、僕の家でもレジ袋はすぐに捨ててないよ!それでも有料にする意味があるんだね?

そうだね。無料でなければ節約するというのは多くの人がとる行動だろうね。だから、有料にする意味はあるし、これを足掛かり(あしがかり:物事を始めるときの手がかり)にして、プラスチックごみ問題に多くの人の意識が向くのではないかと思うよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

じゃあ、レジ袋以外の問題が大きいって事だね!

その通りだよ。私たちの周りはプラスチックで溢(あふ)れかえっているんだ。どんなものがプラスチックで出来ているか一緒に見ていこう。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

プラスチックで出来ているもの

実はほとんどの製品にプラスチックが使われているから、逆にプラスチックを使っていないものを探す方が難しいくらいなんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そうなの!?例えば車は鉄で出来てるよね?

鉄で作られている部分もあるけど、例えばハンドル、ホイールカバー、ドアや天井の内張、バンパー、燃料タンク、エンジンカバーにヘッドランプやリアランプのレンズなどはプラスチックだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

ほとんどプラスチックだね!じゃあ眼鏡は!?

メガネもプラスチックだよ。そして、コンタクトレンズもね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

パソコンとかテレビは!?

ボディーや部品の一部にプラスチックが使われているよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

じゃあ文房具はどう!?

定規やボールペン、消しゴムもほとんどプラスチックから出来ているよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

じゃあ洋服は!?

多くの人が来ているフリースはポイエチレンテレフタラートという合成繊維でできているから、これもプラスチックだね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

フリースってプラスチックだったんだ!じゃあ石油から出来てるんだね!本当に何にでもプラスチックが関わっているんだ〜!

そういう事だね。ちなみにフリースは一回の洗濯でマイクロプラスチックが2,000弱も放出されるんだ。それが海に流れていってしまうから、大きな問題となっているよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

洗濯すればするほど海洋汚染してしまうのか〜!ところで、マイクロプラスチックって何?

マイクロプラスチックって何?

マイクロプラスチックは5mm以下の小さなプラスチック片の事を言うよ。ちなみにマイクロという単位はミリの0.001倍の事を言うんだけど、このマイクロプラスチックというのは、単に「それだけ小さいんだよ」という表現で使われているんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

へ〜!海洋汚染はマイクロプラスチックも問題になってるって聞いたんだけど、フリースが問題だったんだね?

フリースも問題だけど、プラスチックは永久に使えるようなものではなくて、案外耐久力がないんだ。だから、海を漂っている内にどんどんボロボロになってマイクロプラスチック化していくんだよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

え〜?でもペットボトルとか何度でも使えそうだけど。

洗濯バサミもプラスチックから出来ているけど、洗濯バサミは一年間使い続けるとポキッと割れてしまったりするんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そうなんだ!どうして?

プラスチックは30度以上で科学的結合が崩れる

実はプラスチックは30度以上の熱で化学的結合が崩れるんだ。洗濯バサミはお日様の光(紫外線)に照らされて、熱を持つ。そうするとどんどん劣化してくるんだ。だからペットボトルも同じで、30度以上の環境に置かれていれば、どんどん劣化してくるよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

へ〜!30度ってそんなに高い温度じゃないね!あっ!だからペットボトルでもレジ袋でも海に流れて行ったらお日様に照らされてボロボロになってしまうんだ〜!

そういう事だね。小さく砕かれたプラスチックを海洋生物が食べて、それを人間が食べるというのはすでに問題となっているよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

自分たちが捨てたり流してしまったプラスチックを、お魚とか貝が食べて、それをまた僕たちが食べるのか〜。でも、小さなプラスチックだったら、僕たちが食べても消化も吸収もしないんでしょ?僕たちには直接害はない?

プラスチックは有害化学物質の運び屋

マイクロプラスチックを食べても、直接害はないと言われているよ。だけど、プラスチックは有害化学物質と結びつきやすいと言われている。海にはものすごく濃度は薄いけど汚染物質が流れている。そんな汚染物質をプラスチックは吸着させてしまう。それは周辺の海水中の10万倍〜100万倍の濃度になると言われているんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

すごい数字だね!じゃあ僕たちはプラスチックを食べるだけじゃなくて、そんな有害物質を魚を食べる事で摂取してしまってたんだ!魚とか貝とか食べない方が良いね!

専門家の多くは今は気にする必要はないと言っているよ。だけど、今後も海に流れ出るプラスチックごみ問題を放置し続けると、本当にそんな問題が起こってしまうかもしれないと言われているんだ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生

プラスチックは吸収しないが化学物質は体に残る

マー君
マー君

ディアボロ先生!今思ったんだけど、海洋生物の胃の中からプラスチックゴミがたくさん見つかってるけど、僕たちは海洋生物の胃袋を食べなければ、プラスチックを食べる事にはならないんじゃない?だから、有害な化学物質も人間には影響しないんじゃないかな?

良いところに気がついたね。実は1mm前後のプラスチックはしばらくすると体外に排出されるんだ。だけど、化学物質は体に残ってしまうんだ。プラスチックに化学物質をつけて魚に食べさせた結果、肝臓に腫瘍が出来たり肝機能障害が見られたという実験結果があるよ。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

プラスチックは直接食べなくても、化学物質は魚介類を食べるともらってしまうのか〜!やっぱり、プラスチックごみは減らさないとね!じゃあやっぱり僕たちはプラスチック製品のリサイクルを徹底しないといけないんだね!

リサイクルよりも大事な事

そうだね。ポイ捨てしたりせずにきっちりリサイクルするのは大事。だけど、もっと大事な事は、そもそものプラスチック製品を減らしていく事。どうしても使わないといけない部分があるのは初めに説明した通り。だけど、例えばペットボトル飲料が本当に必要か?水筒(すいとう)のように何度も使えるもので良いのでは?調味料などは瓶(びん)の容器に戻していくべきでは?というような考え方を多くの人が持つ必要性が、今後世界的に必要で、日本は先進国の中で特にそういった考えが遅れているから、もっと多くの人に知ってもらいたいね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

そもそも使わなくて良い部分があるかもしれないね!確かに便利かもしれないけど、使わなければリサイクルする必要もないもんね!

そうだね。それに、リサイクルはタダでは出来ない。例えば、ペットボトルのリサイクルをするなら、それを回収する為に車を走らせる。ここにはガソリンが必要。容器を選別して洗浄して粉砕して加熱させるなどの工程には、大きな電力が必要。電力のほとんどは石油による火力発電。リサイクルも必要だけど、やはりそもそも使わなくてすむ方法が必要になるだろうね。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
THE MAKING (46)ペットボトルリサイクル
マー君
マー君

確かにそうだよね!僕たち一人一人がプラスチックの製品を選ばなくしたり、レジ袋を必要以上に使わない努力が、何より大事だって事だね!使って捨ててもリサイクルしても、結局今度は地球温暖化の問題も出てくるんだしね!

私たちはいつも何か消費しながら生きているけど、それは本当に必要な消費なのかを考えた方が良さそうだね。今でさえ地球温暖化の問題から海洋汚染の問題までが深刻化している。そんな中でまだ見て見ぬふりをしてしまうと、今度は取り返しがつかないところまでいってしまうかもしれない。

ディアボロ先生
ディアボロ先生
マー君
マー君

ちょっとした便利と引き換えに、僕たちの暮らしが安全じゃなくなるなんて馬鹿げてるよね。僕にできることはそんなにないけど、気をつけてみるよ!

現在、世界のプラスチック生産量は4億トン近くにまで増えています。それほどまでに大量のプラスチックが必要とされているのは、ここまで読んでいただいた方は納得いただけると思います。プラスチックは石油から作られていると説明がありましたが、実は石油産出量の約8%はプラスチック生産に使われているのです。

石油と言えば燃料であり、石油の使用は地球温暖化の原因と言われている中で、8%もの量がプラスチックに使われており、さらに使用後のプラスチックは全て回収できている訳ではなく、川、海に流れ出てしまっているのです。そして、使用後はリサイクルされるだけでなく、焼却されたり埋められたりしているのが現状です。

プラスチックは非常に柔軟な素材で、熱を加えれば変形し、様々な用途に使えるので便利です。しかし、裏を返せばそれ程脆(もろ)いものだとも言える訳です。

それが原因でマイクロプラスチックという小さな物質となり、海洋汚染、海洋生物汚染、はたまたそれを食す人間にまで害を与えかねないところまで来ているのです。

石油しかり、原子力しかり、私たちは便利なものを安易に使い過ぎているのかもしれません。しかし、こういった技術の発展はもちろん悪いことばかりではありません。

遠い遠い未来の話をすれば、いつしか地球も寿命を迎える訳ですが、私たちの生命を存続させるためには、いつしか宇宙へ飛び出し、他の星へ移住する日がくるのはおそらく間違いないはずです。ですから、科学技術の発展は間違いなく必須です。

ですが、それと同時に一人一人の抑制力や問題解決の為の科学技術の発展も必要になります。

便利になること自体は悪ではなく、今起こっている問題を解決する為に、必要な分だけ使う。そして代替え出来るものは活用するといった努力は必要になるはずです。

マイバック持参で買い物に行くのは個人でも出来る努力です。そして、プラスチック性の商品(例えばストローやカップ麺など)を積極的に買わないという行動をとることもできます。

そういった小さな行動が、企業や国を動かす力にもなります。

すでにプラスチックを極力使用しないという動きを見せている企業もあります。私たちは、今地球で起こっている問題を知り、その解決の為に何が出来るかを考え、そしてその努力をしている企業を応援することもできます。

すでに、海洋プラスチックごみ問題は深刻ですが、まだまだ自分自身の問題として捉えるにはリアリティが足りないのかもしれません。

新型コロナの問題と同じで、目の前に感染者が出たり、有名人が感染しなくなって初めて深刻に捉える人が増えるように、プラスチックごみ問題も、自分にもリアルに問題が降りかかるのだと思える日まで危機感を持ちにくいかもしれません。

しかし、問題が深刻になってからでは遅いのです。実際に海洋生物がプラスチックごみによって死んでいる例もあります。さらに、私たちはすでにマイクロプラスチックをまず間違いなく魚介類を通して食べているのです。

そういう現実をまず知ることで、少しでもこの問題を他人事ではなくリアリティを持って実感していただければ、一人一人の行動が変わり、環境問題も少し改善するのではないかと思います。

西 友広
  • 西 友広
  • 趣味:映画鑑賞(ジャンル問わず)
       山登り

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