地中熱って何？

地中熱はね、地下200メートル以浅の地盤中にある低温の熱エネルギーのことだよ。

地中熱はね、太陽のエネルギーによって温められたもので、地熱は地球自身が持つエネルギーによって温められたものだよ。

地球ができた時に蓄えられたエネルギーと、放射性物質が崩壊するエネルギーを持っているようだね。地球の中心の内核というところは5,000度から6,000度もあると言われているよ。

内核の周りに外核があって、下部マントル、上部マントル地殻と何層にもなっているから、地表に近づくにつれて温度が下がるんだよ。でも、マグマや温泉はそんな地球の中心が熱いことを想像させてくれるね。

地中熱が注目されているのは、その温度が一定だからだよ。地中熱は深さ数メートルから200メートルまでの熱を利用するんだけど、季節に関係なくだいたい15度前後と一定なんだ。だから、地中の熱を利用して建物の中も季節に関わらずある程度一定に保てるように出来ないかという取り組みがなされているんだ。

その通り。もちろん夏や冬にエアコンがいらなくなる程の効果はないにしても、電気消費の3割から4割の節約が出来ると期待されているよ。

そうだね。電力発電を自然エネルギーに変えていくと共に、冷暖房の利用を地中熱を利用することで削減していけば、環境に優しい国づくりができるね。

地中熱は建物の中だけを快適にするだけじゃなくて、例えば駐車場とか道路にも設置すれば、冬場の凍結や積もった雪を融雪する効果もある。実際に駐車場で取り入れているところもあるよ。

その通り。地中熱は効果があるし、利用していく分には低エネルギーで済むんだけど、導入コスト（はじめの工事費用など）が高くて、日本ではまだまだ活用されてないね。

実は後期旧石器時代に建てられ始めた竪穴式住居は、地中熱をうまく利用した住居なんだよ。

野菜の保存は室（むろ）といって、穴を掘っただけのところに入れて落ち葉をかけたりして保存すると長持ちするらしいよ。地中熱のおかげで温度はある程度一定で、落ち葉をかけることで湿度も一定に保てるようだ。

地中熱を利用した冷房設備だと、エアコンのように室外機から放熱する訳じゃなく、地中に放熱する訳だから、ヒートアイランド現象の緩和が期待できるね。

そうだね。CO2削減にも繋がるしね。

もう建てられた家に導入するのは難しいし、導入コストも高いから、補助金を利用しながら、これから新しく建てる建物の設備に取り付けていくことになるだろうね。耐久年数も長いし、一度取り付けてしまえば年間の電気代を抑えられるから、これから家やビルを建てる人は検討してみても良いよね。